- 筋トレ初心者向け
- 筋トレ中級者以上向け
それぞれに適した頻度をエビデンスも交えて解説していきます。
是非参考にしてください。
筋肥大に効果的な筋トレの頻度とは
結論から言うと、人によって違う、状況によって変化する、という回答が最も適切であると言えます。
トレーニングの内容やトレーニーのレベルに応じて柔軟に設定する事が望ましく、従って絶対的な正解というのは存在しません。
ただ、論理的に見て推奨されるトレーニング頻度という物は存在します。
詳しく見ていきましょう。
筋トレ初心者の最適な頻度
トレーニング初心者には、週に2~3回程度のトレーニング頻度が推奨されています。
トレーニング間隔は、中1日~中3日で行う事も併せて推奨されています。
理由は、このサイトでも度々紹介しているSchoenfeld博士の
Evidence-Based Guidelines for Resistance Training Volume to Maximize Muscle Hypertrophy
により、一つの部位に対するトレーニングは一週間に10セット前後が望ましい、と指摘されている事や、NSCAというパーソナルトレーナー団体により、初心者には中1~3日の休息が望ましいと論理的に指摘されている事等が挙げられます。
これらの意見を参考にした場合、一つの部位に対するトレーニング頻度は『10回3セット×週3』というのが一つの目安となるからです。
他にも、トレーニングの頻度と筋力の向上の関係を調査した研究
では、明らかに有意な差は見られなかったとしながらも、傾向としては週に2回の頻度でトレーニングを行う事が、最も高い効果を見せたと指摘しています。
また、初心者にはコンパウンド種目によるトレーニングが推奨されている事からも、中1日~中3日の休息が必要と考えるべきでしょう。
このような理由から、トレーニング初心者には週に2~3回程度のトレーニング頻度が推奨されています。
ちなみにコンパウンド種目に関して詳しく解説している記事があります。
SNSの影響か、最近はアイソレーション種目を取り入れ過ぎる初心者の方が多い印象を受けます。
効率的に筋肉を成長させるためにも、コンパウンド種目の重要性を理解してトレーニングに励む事をおすすめします。
中級者以上の最適な頻度
ここでは『中級者以上』を下記のように定義します。
- 筋肉の発達(体形の変化)が客観的に見て取れる
- マッスルコントロールを行うスキルが備わっている
もしマッスルコントロールが良く分からないという方は、脳と筋肉の意識を接続するという概念『マインド・マッスル・コネクション』に関して解説している記事がありますので、良かったら参考にしてください。
明らかな肉体的変化が見て取れ、筋肉のコントロールが行えるレベルにまで到達しているトレーニーであれば、取り組めるプログラムの選択肢に幅が広がります。
目標や、トレーニングに打ち込める環境に応じて臨機応変にメニューを組み立てる事が可能になるため、最適なトレーニング頻度はそれらに依存すると言えるでしょう。
例えば、コンパウンド種目メインで一日に全身をトレーニングする場合、休息は中1日~中3日程度設定し、トレーニング頻度は週に2~3回となる事もありますし、部位分けによるプログラムを組んで、日替わりで鍛える部位を変える事で連日のようにトレーニングを行う事も考えられます。
中級者以上になれば、どのようなトレーニングメニューを、どの程度の頻度でこなす事が正解か、という考え方から、目標や環境に応じてそれぞれが最適解を探していく、という考え方に変化していきます。
ただし、ここで注意しなければいけない点もあります。
例えば、筋肉の成長には休息が必要であり、連日行う場合は計算されたプログラムを組む必要がある事、部位によって最適な頻度は変わってくる事等です。
次はその辺りを詳しく解説していきます。
筋トレを毎日やらない方が良い理由
筋トレは追い込めば追い込むほど効果があり、とにかくストイックである事が重要という認識の方も少なからずいらっしゃいます。
確かにそれで筋肉が成長する方もいるかもしれません。
しかし、大抵の場合は逆効果となり、かつ理論的にも推奨される事ではありません。
詳しく見ていきましょう。
超回復理論
トレーニングを行う方は一度は耳にした事があるかと思います。
超回復理論とは、ロシアの科学者Nikolai N. Yakovlev氏によって示されたもので、運動競技の基礎理論として捉えられています。
参考文献:Early contributions of Russian stress and exercise physiologists
この研究では
- トレーニング前
- トレーニング中
- 回復期間
- 超回復
という4つのフェーズで捉えており、それぞれの体力レベルの変動を表しています。
それぞれの体力レベルの変動は下記のように表しています。
| フェーズ | 体力レベル |
|---|---|
| トレーニング前 | 基礎レベル |
| トレーニング中 | 低下 |
| 回復期間 | 基礎レベルまで回復 |
| 超回復 | 一時的に基礎レベルを超えて回復 |
そして、一時的に基礎レベルを超えて回復している超回復フェーズの状態でトレーニングを行う事で、効率良くトレーニング効果を得る事が出来ると指摘されました。
ちなみに、超回復期間後は基礎レベルからのやり直しである、とも指摘されています。
この研究は1950年前後というかなり古い物である事や、最近では超回復理論に対して様々な意見もあり、100%この理論を信じてプログラムを組むという事はあまり現実的ではないかもしれませんが、それでもオーバートレーニングに陥らないためにも、回復期間を設ける重要性を現代においても示している貴重な研究であると言えるでしょう。
オーバートレーニング
オーバートレーニングには様々なバリエーションがあると言われていますが、高強度かつ高頻度のトレーニングを、回復期間を十分に設けず行った結果陥るオーバートレーニングが、トレーニーにとって最も身近なオーバートレーニング状態と言えるでしょう。
慢性疲労状態に陥り、パフォーマンスが低下しますので、当然筋肉の成長など望めるはずもありません。
先ほどの超回復理論で言うならば、基礎レベルまで回復していない状態、つまり体力レベルがマイナスの状態でトレーニングを行うという事を繰り返す事が、オーバートレーニングに陥る可能性を高くすると考えられています。
例えば、体重が減少していないのに重量が伸びないどころか落ちている、常に筋肉痛や疲労感を感じている、という状態であれば、オーバートレーニング状態に陥っている可能性が考えられますので、そういった場合は数日間から数週間の休息を取った方が、長い目で見て筋肉の成長にプラスの場合も十分にあります。
理論や化学だけに頼らず、時には自身の感覚でトレーニング頻度を臨機応変に変えていく事も重要であると知っておくべきでしょう。
毎日やらない方が良い理由まとめ
このように、筋肉の成長には適切な休息期間が必要であり、それが初心者には中1日~中3日の休息が推奨される理由でもあります。
トレーニングに慣れていない場合、自分が効かせたい対象の筋肉以外の関与が高まる傾向があります。
つまり、胸を鍛えているつもりなのに腕や肩の筋肉を過剰に働かせてしまっている状態になり、この状態で『胸の日』『腕の日』と分割したプログラムを組んで連日トレーニングを行ってしまうと、筋肉に休息を与えられていない状態に陥る可能性が高まります。
そうなると思うような成長を期待する事が難しくなります。
従って、連日のようにトレーニングを行う場合であれば、最低限のマッスルコントロールスキルを得て、効かせたい筋肉にしっかり効かせられ、対象としていない筋肉に対する負担を出来るだけ抑える事が必要となってきます。
連日のようにトレーニングを行っているが十分な成長を実感出来ない、という方は一度プログラムの見直しをした方が良いかもしれません。
ちなみに、筋肉に効かせるために必要な意識を解説した記事がありますので、興味のある方はこちらも参考にしてください。
筋肥大に適した筋トレ頻度は部位によって違う
あまり知られていない、というか意識している方自体が少ない印象を受けますが、筋肉の回復には部位によって差があると考えられています。
例えば、多くのトレーニーやトレーナーが参考としているChris Beardsley氏による、大胸筋に関するレビュー
How should we train the pectoralis major?
では、大胸筋は他の部位よりも回復が遅い事を指摘しています。
もちろん回復の速度には個人差がありますが、このように筋部位によって回復速度には差がある事を知っておくべきでしょう。
部位ごとの回復速度を測定してみる
私がクライアントにプログラム設定で相談をされた際は、このようなアドバイスを行う事があります。
まず『胸』『背中』『肩』『腕』『下半身』に分割して、全て週に2回ずつトレーニングしてもらいます。
| 日曜日 | 月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 胸 | 下半身 | 胸 | 下半身 | |||
| 背中 | 休み | 腕 | 休み | 背中 | 休み | 腕 |
| 肩 | 肩 |
その上で毎回記録を取り、重量の伸び具合、感覚的な回復具合を記録してもらいます。
ある程度の期間を続けて、回復の速い筋肉、遅い筋肉が把握出来たら、早い筋肉は週に3回、遅い筋肉は週に2回、といった感じでメニューを組むようお勧めします。
あくまで一つの例ではありますが、良かったら参考にしてください。
このように、トレーニングの最適な頻度は筋肉の部位によっても変わってきます。
トレーニングの最適な頻度を意識し始めたら、更にもう一歩踏み込んで、部位ごとの最適な頻度を意識してみると、更なるレベルアップが期待出来るかもしれません。
是非意識してみてください。
まとめ
- 初心者の最適な頻度は週2~3回
- 中級者以上は目標や環境に応じて臨機応変に
- 疲労の蓄積を感じたらとにかく休息を取る
- 回復速度は筋部位によって異なる
いかがでしたでしょうか。
今回は、トレーニングの最適な頻度に関して解説をしてきました。
今現在のレベル、目標、環境、それら複合的に考慮し、最適な頻度を見つけるお手伝いになれば嬉しいです。
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