糖質制限の注意点

我々パーソナルトレーナーから見たらとても不思議な事なのですが、何故か日本では

ダイエット=糖質制限

という意識が浸透しています。

という事で今回は、糖質制限は本当にダイエットに有効なのか、ダイエットサポートをするパーソナルトレーナーは顧客に糖質制限を勧めるのか、その辺りを分かりやすく解説していきます。

是非参考にしてください。

糖質制限は本当に痩せるの?

結論から言えば、YESでもありNOでもあります。

当ブログでも何度もお話ししているように、痩せるか痩せないかは消費カロリーと摂取カロリーのバランス次第です。アンダーカロリーを維持出来れば体重は減少していきますし、オーバーカロリー状態が続けば当然体重は増えていきます。

つまり、糖質の摂取量が多いとか少ないとか以前に、総摂取カロリーが消費カロリーに対して多いか少ないかが重要なのであって、糖質を制限する制限しないは最重要項目ではないという事になります。

例えば、現在の生活リズムはそのままに、糖質を制限して脂質やタンパク質の摂取量に変化を与えない場合、当然総摂取カロリーは減少しますので、体重もそれに合わせて減少していきます。

ただし、これは糖質を制限したから体重が減少したのではなく、単純に総摂取カロリーが減少したから体重が減少したという事です。

糖質制限が流行っている理由

正直に申し上げまして、全く理由が分かりません。

大事な事なので二回言います。全く分かりません。

個人的にあえて理由付けをするなら、インパクトのある見出しを出したいメディアと、魔法のようなダイエットテクニックが存在すると信じてしまう消費者とで、いわゆるニーズがマッチしてしまう状態になっているのだろうなと思います。

ちなみに、ケトジェニックという極端に糖質を制限したダイエット法があって、確かにそれはダイエット法として確立されていますが、一般の人が取り組んでいるような糖質制限とは全く違い、糖質の摂取量を限りなく制限した方法で、完全に別物と言えます。

※ケトジェニックに関しては中途半端な説明で実行してしまう方がいるといけないので、今回は説明を割愛させて頂きます。

パーソナルトレーナーは糖質制限を勧めない?

これに関しては『ジムの方針』に大きく左右されます。

短期間で大幅に減量させる事を目的としている場合は、先ほど少しお話したケトジェニックダイエットを行う場合があります。

また、顧客の体質によっては糖質を制限したダイエットサポートを行う場合もあります。

ただ、ケトジェニックダイエットは十分な知識に基づいたサポートが必要である事や、短期間での大幅な減量は身体に対する負担が大きい事、またリバウンドしやすい事等も踏まえて、基本的には勧めない派の方が多いという印象を受けます。

お勧めしない理由は主に2つです。

  • 糖質の重要性
  • 食べる量を増やすため

どういう事か具体的に見ていきましょう。

糖質の重要性

糖質は身体の主要なエネルギー源です。例えば糖質から分解されたブドウ糖は脳の活動において非常に重要なエネルギー源であるため、無計画に糖質を制限してしまう行為は非常に危険です。

他にも糖質不足による低血糖状態に陥ってしまった場合

  • 頭痛
  • ふらつき
  • 思考力低下
  • 情緒不安定

等の症状が現れる場合があります。

また、筋肉の収縮のためのエネルギー源である筋グリコーゲンの回復を促す働きがあるため、筋肉の維持・成長にとっても糖質は非常に大切になってくるのです。

食べる量を確保するため

炭水化物・脂質・タンパク質のそれぞれのグラム当たりのカロリーは以下の通りとなります。

1g当たりのカロリー
炭水化物4kcal
脂質9kcal
タンパク質4kcal

※『炭水化物=糖質+食物繊維』なので、糖質は炭水化物に含まれます※

ご覧頂いて分かる通り、カロリーをカットするのであれば脂質をカットするのが最も効果的です。

脂質を十分にカットできれば、炭水化物やタンパク質を多少増やしても、結果的に総摂取カロリーを減少させる事も可能です。

逆に言えば、お昼は糖質をカットしたから夜はご褒美に脂身の乗ったお肉を、みたいな食生活では体重の減少は難しいと言えますね。

ダイエット中のストレス要因の一つは『食べられない』事です。

確かにダイエット中に好きな食べ物を好きなだけ食べる事は無理ですが、計画的に食事メニューを考えれば、それなりに美味しい食事をそれなりの量食べる事が出来るんです。

ストレスを最小限に抑えて健康的にダイエットして頂くためにも、糖質ではなく脂質を抑えた健康的な食事を摂って頂くようなサポートをする事が、長期的に見て顧客のためと考えるトレーナーが多い印象ですし、私自身もそう思っています。

少し話が逸れますが、たまにテレビ等を見ていると『糖質をカットした食材を油で揚げて美味しくしました』みたいな料理が出てきます。めまいがする程意味が分かりませんよね。

糖質制限はしない方が良いの?

決して糖質制限を有害、または無意味と言いたい訳ではありません。

ケトジェニックダイエットのように確立された方法がある事も事実ですし、体質によっては糖質制限ダイエットを選択する場合もあります。

ただし、糖質制限を行う場合は以下の点に注意して行って頂きたいと思います。

糖質制限を行う際の注意点
  • 糖質を減らした分を他で増やさない
  • 無計画に過度の糖質制限は行わない

せっかく糖質をカットして摂取カロリーを減らしても、他でそれ以上のカロリーを摂取してしまいオーバーカロリーになってしまえば体重は減少しません。

また、過度な糖質制限は健康被害のリスクが高まります。

流行っているからといって無謀な糖質制限は絶対に行わないようにしましょう。

もし糖質制限ダイエットを行いたいと考えている方は、以上の事はしっかり意識して行って頂きたいと思います。

まとめ

  • 糖質制限ダイエットは魔法のダイエット法ではない
  • 重要なのは糖質の量ではなく総摂取カロリーと消費カロリーのバランス
  • 知識と計画性のない過度の糖質制限は危険

いかがでしたでしょうか。

冒頭でも申し上げました通り、『ダイエット=糖質制限』と思い込んでしまっている方がとても多い印象を受けます。

そのせいで、糖質を控えているのに体重が変わらないとストレスを感じている方も見受けられます。

糖質制限ダイエットは魔法のダイエット法ではありません。

計画性と継続性が必要で、思い付きでたまに糖質を制限する程度では当然効果はありません。

その事が伝わって、無計画な糖質制限をする人が一人でも減ってくれたら嬉しいです。

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