この記事では
- 筋肉痛を早く回復させる方法
- そもそも筋肉痛とは
といった事をメインに取り上げ、筋肉痛に関してエビデンスを交えて網羅的に解説していきます。
是非参考にしてください。
筋肉痛の回復を早める方法とは
血流を良くする事
結論から言うと、筋肉痛の回復を早める為には血流を良くする事が良いとされています。
温冷療法による筋肉痛への影響を調査した研究
では、運動後1時間以内に冷温療法を適用すると筋肉痛の回復を促進する、と報告しています。
他にも、筋肉の損傷や回復に関して調査した研究
Contrast Water Therapy and Exercise Induced Muscle Damage: A Systematic Review and Meta-Analysis
では、冷水と温水を交互に浴びる方法において筋肉痛の回復効果が高い事が示唆されました。
このような結果が出た要因の一つとして、血流が促進された事が大きく影響していると考えられています。
これは、他の方法により調査したエビデンスからも伺う事が出来ます。
筋肉痛、腫れ、筋肉機能の回復に対するマッサージの効果を調査した研究
Effects of massage on delayed-onset muscle soreness, swelling, and recovery of muscle function
では、マッサージは筋肉痛を30%程度軽減すると報告し、筋肉痛に対するマッサージの効果を調査した別の研究
Specific and cross over effects of massage for muscle soreness: randomized controlled trial
では、非振動フォームローラーと振動フォームローラーの効果を比較したところ、振動フォームローラーの方が高い回復を見せた事を示唆しました。
マッサージが回復を促進させた事や、非振動フォームローラーよりも振動フォームローラーの方が高い回復を見せた事も、同様に血流の促進が大きく影響していると考えられています。
このようにエビデンスレベルで見た場合、筋肉痛の回復を早める方法として『血流の促進』が一定の効果が期待出来るとして、現在スポーツの現場で推奨されています。
これらの事から考えたオフの日の具体的な過ごし方として
- サウナ
- ストレッチ
- 軽い運動
- マッサージ
等が回復を早める過ごし方として有効と考える事が出来ます。
『回復=安静』と一括りに考える事はせず、是非オフの日は上記の例を参考に『適度に体を動かす事』を意識して過ごす事をおすすめします。
出来るだけ外出や出費を抑えて可能な限りセルフケアを行いたい方にはこちらの記事がおすすめです。
マッサージガンやフォームローラーを効果的に使用する方法を網羅的に解説していますので、興味のある方は是非参考にしてください。
筋肉痛は何日で治るのか
トレーニングになれていない方の運動指導を行うと、終了後に『筋肉痛はどのくらい続きますか?』と聞かれる事が多々あります。
実際、普段から運動する習慣のない方にトレーニング指導を行うと、かなりの高確率でそれなりのレベルの筋肉痛が出ます。
デスクワークがメインの方であれば大きな支障は無いかもしれませんが、そうでない場合はそれなりに生活に支障が出ます。
従ってトレーニングを始めた初期の頃は、可能であればトレーニング後の筋肉痛を考慮したスケジューリングをおすすめしています。
その際に参考となるデータをご紹介します。
筋肉痛は4日続く
経験則からも『筋肉痛は4日程度で治まる』と言われる事がありますが、実際にこれはエビデンスレベルでも証明されています。
運動後の筋肉の白血球蓄積の程度と筋肉機能の変化を比較した研究
では、筋肉痛が発生し筋力が低下している部位を調査したところ、一般的なレベルの筋肉痛であれば4日程度で筋力がほぼ回復する事が示唆されました。
これは経験則を裏付けるデータと考える事が出来そうです。
従って、トレーニングを始めた時期は『トレーニング後2~3日程度は運動能力が低下している』という事を念頭にスケジューリングする事をおすすめします。
ちなみに先ほどご紹介した研究では、重度の筋肉痛の場合筋力の回復に1週間以上かかる事が示唆されています。
つまり、普段全く運動習慣のない方がいきなりハードなトレーニングを行うと、1週間以上も運動能力が低下してしまうと考える事が出来ます。
普段全く運動しない方は、いきなり高負荷のトレーニングを行わず、まずはトレーニングを行う為のトレーニングを行う必要がある事を理解しておくべきでしょう。
筋肉痛を早く治す食べ物はあるのか
筋肉痛の回復には血流の促進が効果的である事をお伝えしてきましたが、食事の面で回復を早める事は出来るのか、といった疑問を持たれる方も少なくありません。
それに対して興味深いエビデンスがあるのでご紹介します。
カフェインは筋肉痛を軽減させる
カフェインが筋肉痛や筋力にどのような影響を及ぼすのかを調査した研究
Caffeine attenuates delayed-onset muscle pain and force loss following eccentric exercise
を見ると、筋肉痛の程度と筋力の喪失を軽減する、と報告しています。
また、筋肉痛に対するカフェイン摂取の影響を調査した研究
The effect of caffeine ingestion on delayed onset muscle soreness
においても、カフェインが筋肉痛を軽減した事が示唆されました。
このようなデータから、カフェインが筋肉痛を軽減させる成分としてある程度高い信頼性があると考えられています。
少しでも早く筋肉痛を回復させたいと考えている方は、カフェインを摂取する事を検討してみてはいかがでしょうか。
ただしここで注意が必要なのが、カフェインを摂取した事で『疲れが取れた』『疲れなくなった』という事ではなく、『疲れを感じにくくなった』、つまり『疲れに対して鈍感になっただけ』という可能性も十分に考えられます。
『疲れを感じていない=休養を必要としていない』と短絡的に考えてしまう事はリスクがありますので、その点には十分ご注意ください。
また、近年カフェインはトレーニングの効果を高める事も証明され、多くのトレーニーに注目されている成分ですが、その摂取方法には注意点もあります。
そういった事を網羅的に解説した記事がありますので、興味のある方はこちらも併せてお読み頂く事をおすすめします。
筋肉痛が残ってる時は筋トレはしない方が良いのか
これに関しては
- 筋肉痛の時は軽い運動等で血流を促進させた方が良い
- 筋肉痛が発生している数日間は筋力が低下している
この2点をポイントで考えると自ずと答えは見えてきます。
筋力が低下しているという事は、通常時と比べてトレーニングのパフォーマンスレベルが落ちる事が考えられます。
実際に、筋肉痛が持久力パフォーマンスに及ぼす影響を調査した研究
においても、パフォーマンスが低下する事が証明されました。
このような状態では期待するレベルのトレーニングを行う事は難しく、無理に通常時と同等のレベルのトレーニングをこなそうとすると、筋肉が成長する可能性以上に怪我のリスクが高まります。
この事から考えると
- 筋肉痛を感じている部位に関しては少なくとも2~3日は間を空ける
- 筋肉痛が出ている部位の関与が低いトレーニングを行う
- 2~3日はウォーキング程度の軽い運動に留める
この辺りが最適解と言えそうです。
筋肉痛が出ている時は筋トレをしても良いのか、しない方が良いのか、といった2択で考えるのではなく、このように幾つかの選択肢を持って柔軟に対応する事をおすすめします。
そもそも筋肉痛とは
最後に、そもそも筋肉痛とは何なのかを考察していきたいと思います。
筋肉痛のメカニズムは解明されていない
まず大前提として、筋肉痛のメカニズムは未だ解明されていません。
つまり、筋肉痛に関しては統計や相関関係によって語られている部分が大きく、ハッキリとした因果関係やメカニズムが解明されている訳ではありません。
エビデンスで得られた情報を参考にしつつも近い将来否定される可能性は十分にある、という心構えで捉えておくべきかもしれません。
巷で言われている『筋肉痛あるある』の中には既に科学で否定されている物も少なくありません。
代表的な物としては
- 筋肉痛と筋肥大は相関関係にない
- 年を取ると筋肉痛の発生が遅くなるという事はない
等が挙げられます。
このように、半ば常識のように語られている事でも間違っている事は少なくありませんので、知識に対しては柔軟な姿勢でいる事をおすすめします。
ちなみに、今現在筋肉痛が起こりやすいと考えられている要因として
- 慣れない運動を行った
- ネガティブ動作を重点的に意識してトレーニングした
といった事が挙げられます。
該当する行為を行う場合は、筋肉痛が発生する事を前提にトレーニングした方が良いかもしれません。
まとめ
- 筋肉痛の回復を早めるには血流の促進が有効
- 通常の筋肉痛は4日程度で回復する
- カフェインは筋肉痛の回復を早める
- 筋肉痛がある状態の筋トレは臨機応変に
- 筋肉痛には未だ謎が多い
特にトレーニング初心者において筋肉痛は表れやすく、中には生活に支障が出てしまう方も少なくありません。
ある程度事前に理解を深めておけば対応出来る幅も広がります。
この記事が参考となって、その幅を広げるお手伝いになれば嬉しいです。
当サイトは、この他にも筋トレやダイエットに関して様々な解説記事を掲載しています。
お役に立てれば幸いです。



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