筋トレの効果を高めるインターバルの取り方

効率的に筋肥大を狙うにはどのようなインターバルの取り方が良いのか。

その辺りをエビデンスも交えて解説していきます。

是非参考にしてください。

筋トレにインターバルはなぜ必要なのか

結論から言うと、インターバルが必要な理由は『ボリューム』が稼ぎやすくなるからです。

近年、筋肥大に最も重要な要素は『ボリューム』である事が指摘されています。

ボリュームとインターバル時間を細かく組み合わせて検証したこちらの研究

Volume Load Rather Than Resting Interval Influences Muscle Hypertrophy During High-Intensity Resistance Training

でも、ボリュームが多いグループが最も筋肥大効果が高い事が報告されました。

ボリューム=重量×レップ数

つまり、ボリュームを最大化する為には出来る限りの高重量で、出来る限りの高回数を行う必要があり、その為に適切なインターバルを取る事が必要と考えられるようになりました。

ちなみに上記のレビューでは、極論として同じボリュームを稼げるのであればインターバルの長短有無は重要ではない、という指摘をしています。

もちろんこれは極論であって現実的な意見ではありません。

インターバルを取らずに必要なボリュームを得ようとした場合

  • フォームが乱れる
  • 関節に対して過度な負担が生じる
  • 結果的に筋肥大効果が望みにくくなる

といった弊害が生じ、好ましい状態とは言えません。

あくまでボリュームは適切なフォームによる繰り返しによって得る事で意味があります。

その為にも、適切なインターバルを取る事を意識しましょう。

理想的なインターバルの時間

では理想的なインターバルとはどの程度の時間を言うのでしょうか。

筋肥大トレーニングは大まかに分けると

  • 高重量低回数トレーニング(インターバル長め)
  • 低重量高回数トレーニング(インターバル短め)

の2つに分けられます。

この2つはどちらが筋肥大効果が高いのでしょうか。

また、初心者と中・上級者では同じインターバルで良いのでしょうか。

次はこの辺りを詳しく解説していきます。

コンパウンド種目に最適なインターバル時間

代表的な種目としてはBIG3が該当し、高重量低回数トレーニングとして行われる場合が多いのがコンパウンド種目です。

高重量を扱う為、比較的長めのインターバルが推奨されていました。

これまでは筋肥大というよりも筋力の強化という面において取り組むイメージが強かったコンパウンド種目ですが、近年の研究・検証では違った結果が見えてきています。

インターバルを1分、3分、5分のグループに分けてベンチプレスとレッグプレスを行って比較したこちらの研究

Strength increases in upper and lower body are larger with longer inter-set rest intervals in trained men

では、5分のグループが最も筋力が伸びたと報告され、これまで推奨されていた長めのインターバルが好結果を生む事が裏付けられました。

次に、若い現役のリフターを対象に、インターバルの変化が筋力の成長や筋肥大にどのような影響を与えるかを比較した研究

Longer Interset Rest Periods Enhance Muscle Strength and Hypertrophy in Resistance-Trained Men

では、インターバル1分と3分のグループに分けてスクワットとベンチプレスを行った結果、スクワットとベンチプレスの両方で3分のグループの方が筋力の成長も筋肥大も見られた、と報告しています。

これらの結果は、インターバルを長めに取る事でセット間の回復が促され、結果的にボリュームを左右する『重量』と『セット数』を高める事が出来た事が大きな要因と考えられています。

つまり、これまで筋力の強化を得る事をメインとして考えられていた高重量トレーニングの物理的負荷にも筋肥大効果があり、物理的負荷を高める為には長めのインターバルが望ましい、という一つの結論に辿り着く事が出来ます。

後述しますが、近年では物理的負荷が筋肥大に最も重要と考えられています。

また、単関節運動と多関節運動のパフォーマンスに対するインターバルの影響を調査した研究

Effect of Different Interset Rest Intervals on Performance of Single and Multijoint Exercises With Near-Maximal Loads

では、多関節運動、つまりコンパウンド種目では3~5分のインターバル群が最もパフォーマンスレベルが高かった事を報告しています。

これらの結果から、コンパウンド種目等による高重量低回数トレーニングにおいても十分な筋肥大効果が期待され、最適なインターバル時間は3~5分程度であると言えるでしょう。

アイソレーション種目に最適なインターバル時間

単関節運動で、サイドレイズやケーブルクロス、アームカール等がアイソレーション種目に該当し、低重量高回数トレーニングとして行われる事が多いのがアイソレーション種目です。

高重量低回数トレーニングを行う主な目的が物理的負荷を得る事なのに対して、低重量高回数トレーニングは主にパンプアップという筋肉が一時的に膨らんだような状態にさせる事を目的に行われています。

ここで一つ疑問が生じます。

『重量』と『レップ数』どちらが筋肥大に大事か

これに関して興味深いレビューをご紹介します。

筋肥大に対するインターバルの効果を調査したBrad J Schoenfeld氏のレビュー

The effect of inter-set rest intervals on resistance exercise-induced muscle hypertrophy

では、短いインターバルによってホルモンの分泌が増加が見られるが、それらは数ヶ月程度でほぼ見られなくなり、結論として筋肥大において短いインターバルは支持されない、と結論付けています。

つまり、パンプアップを狙うような短いインターバルで行う高回数トレーニングは、長期的に見た筋肥大効果は科学的には否定されつつある、という事が伺えます。

また、インターバルの違いによってホルモンの反応や筋力の成長、筋肥大にどのような影響を与えるかを比較した研究

The effect of resistive exercise rest interval on hormonal response, strength, and hypertrophy with training

では、インターバルを1分のグループと2分半のグループに分けて筋肥大を比較した結果、2分半のグループの方が2倍以上の成長を見せた、と報告をしています。

いずれのレビューも、結果を左右した要因を『セット間の回復の差が扱う重量、つまり物理的負荷に影響を与えた事』を大きな要因として指摘しています。

これらの結果から、筋肥大により効果的なのはショートインターバルによる低重量高回数トレーニングのパンプアップ狙いではなく、ロングインターバルによる高重量低回数トレーニングの物理的負荷であり、高レップ数よりも高重量の方が筋肥大効果は高いと考える事が出来ます。

とはいえどちらも必要な要素である事には変わりありませんので、5~10回程度の中レップ数の回数をこなす上で出来る限りの重量を扱う、というのが自然な考えでしょう。

ここまでの事を総合的に考慮して最適なインターバル時間を考えた場合、アイソレーション種目においても1分程度のショートインターバルは望ましくないと考える事が出来ます。

先ほどご紹介した、単関節運動と多関節運動のパフォーマンスに対するインターバルの影響を調査した研究

Effect of Different Interset Rest Intervals on Performance of Single and Multijoint Exercises With Near-Maximal Loads

では、単関節運動において最もパフォーマンスが向上したのは2分と指摘しています。

これらの結果から、アイソレーション種目にける最適なインターバル時間は2分~2分半程度と考える事が出来るでしょう。

初心者に最適なインターバル時間

次に、トレーニーのレベルに応じたインターバル時間を解説していきます。

トレーニングに慣れていない初心者程長めに休憩を取った方が良さそうですが、研究からは違った結果が見えてきます。

先ほどご紹介したBrad J Schoenfeld氏のレビュー

The effect of inter-set rest intervals on resistance exercise-induced muscle hypertrophy

では、ショートインターバルによる成長ホルモンの分泌は数ヶ月程度で見られなくなる、と指摘されていますが、最初の数ヶ月は高い数値を見せており、初心者であればショートインターバルによる筋肉の成長効果が高い事が見て取れます。

また、インターバルの違いによってホルモンの反応や筋力の成長、筋肥大にどのような影響を与えるかを比較した研究

The effect of resistive exercise rest interval on hormonal response, strength, and hypertrophy with training

においても、最初の10週間はショートインターバルにおいてテストステロン値や成長ホルモンの上昇が見られたと報告をしています。

これらの結果から考えて、トレーニング初心者であれば、最初の2~3ヶ月は1分程度のショートインターバルが最適と言えるでしょう。

中・上級者に最適なインターバル時間

既に解説した通り、ある程度の期間トレーニングを続けているとショートインターバルによる肉体的なメリットは薄れてきます。

むしろロングインターバルによりセット間の回復を十分に行い、物理的負荷の最大化を図った方が高い筋肥大効果を見せる事が分かっています。

これまで解説してきた事を総合的に考慮すると

コンパウンド種目3~5分
アイソレーション種目2~3分

というのが最適なインターバル時間として一つの目安になるでしょう。

ショートインターバルによる成長の実感を得られなくなっている方は、是非参考にしてください。

筋トレでインターバルを取り過ぎるデメリット

ここまでインターバルは長めに取った方が筋肥大に効果的と解説をしてきました。

では、長めに取る事によるデメリットはあるのでしょうか。

その辺りを考察していきたいと思います。

結論から言うと、ロングインターバルによる肉体的デメリットは無いに等しい

これまで解説してきた通り、筋肥大に最も重要と考えられているのが『ボリューム』で、更に細かく見ていくと、ボリュームに影響を与える『重量』と『レップ数』では、物理的負荷を高める為に『重量』の方が大切であると解説をしてきました。

そして、重量を高める為にはロングインターバルが必要になります。

具体的にはコンパウンド種目では3~5分程度、アイソレーション種目では2~3分程度のインターバルが適切だと解説をしてきました。

セット間の回復を促す事は、トレーニングの質の向上やボリュームの増加だけでなく怪我予防という意味においても重要です。

ただ、肉体的にはデメリットは無くても、それ以外の面でデメリットが生じる場合があります。

具体的には

  • マシンを占用してしまう
  • トレーニング時間が長くなってしまう
  • 適切なロングインターバルを超えてしまうと体が冷える等で怪我をしやすくなる

といった事が挙げられます。

トレーニングを行う状況や環境によってはロングインターバルが向かない場合もありますので、そういったケースでは臨機応変に工夫する事を意識しましょう。

筋トレでインターバルが短過ぎるデメリット

次にインターバルが短過ぎる事によるデメリットを考察していきます。

インターバルが短過ぎる事によるデメリットとして考えられるのは

  • 重量が低下して物理的負荷が低下する
  • 回復が十分に行われない
  • ロングインターバルと比べると負担が大きい

等が挙げられます。

これらの事から考えると、ショートインターバルは身体的負担に対して筋肥大効果が低く、コストパフォーマンスが悪いというデメリットが考えられます。

ただ、ショートインターバルそのものを全否定している訳ではありませんの、その点は誤解されないようにご注意ください。

物理的負荷に比べてパンプアップ狙いは筋肥大効果は小さい、と解説はしましたが、全くの無意味という訳ではありませんし、時にはドロップセットのような、あえてインターバルを取らないトレーニングを行う事が有効となる場合もあります。

つまり、ショートインターバルは万人向けとして推奨する事は難しいが、上級者が状況に応じて取り入れる事には意味がある、といった解釈が正しいと言えるかもしれません。

まとめ

  • インターバルはボリュームを高める為に必要
  • コンパウンド種目の最適なインターバル時間は3~5分
  • アイソレーション種目の最適なインターバル時間は2~3分
  • 初心者にはショートインターバルが有効
  • 中・上級者にはロングインターバルが有効
  • インターバル時間は状況や環境に応じて工夫する事も大切

筋肥大に効果的なインターバルの取り方について網羅的に解説をしてきました。

ただし、これらはインターバルのみに焦点を当てた解説であり、トレーニングを行う状況や環境に応じて工夫は必要となります。

また、物理的負荷を高める為にインターバルをしっかり取る事を推奨していますが、あくまでコントロール出来る範囲内での高重量であって、そこから逸脱した高重量を推奨している訳ではありませんので、その点は十分にご注意ください。

ご自身の状況に応じて柔軟に取り入れて頂けたら幸いです。

当サイトは、この他にも筋トレやダイエットに関して様々な解説記事を掲載しています。

お役に立てれば幸いです。

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